逓信省型式試験合格受信機写真
Radio set Passed Examination by The Ministry of Posts and Telecommunications

第274号 ダイヤトーン 49-K型 2バンド6球スーパー 三菱電機(株) 1949年7月13日試験合格 

No.274 Diatone Model 49-K  6 Tubes 2 band Super Heterodyne  Mitsubishi Electric Co., Ltd.  Passed at 13/07/1949

                  

TUBES: 6WC5-6D6-6ZDH3-76-42-80 , 6.5" Electro-dynamic Speaker Diatone model D-62F/

三菱電機が戦後最初に発表した全波スーパー受信機。占領下の1948年までに設計された同社のラジオには、財閥解体の影響か、正面パネルに三菱の文字やスリーダイヤのマークが無いが、この機種には正面にマークが付けられている。そして、日本が独立した後に発売された機種は、Diatoneではなく、Mitsubishiのブランドになり、Diatoneは、1970年代までスピーカーユニットのブランドとして使われるようになる。占領政策に翻弄された財閥系企業の様子がうかがえる変化である。
同社はパーマネント・ダイナミック・スピーカP-62F型が評判を呼んでいたが、大型のこの機種ではフィールド型ダイナミック・スピーカD-62型を採用している。

型式試験合格一覧には、中間周波増幅管を6C6としているが、試験合格から3か月後の10月に生産されたこの実物は、実際に使用している真空管と添付の回路図が6D6となっている。真空管の供給が回復してきた過渡期にあたるので、試験申請時には6C6としていたのかもしれない。なお、バリコンが3連になるためコストが上がる高周波増幅を採用せず、低周波増幅を1段足して見かけの感度を稼いでいる。本格的な短波受信ではなく、高級ラジオとしての実用的な性能とコストを狙った構成と思われる。

Model 49-K was the first model of Diatone all wave radio manufactured by Mitsubishi Electric Co.,
Diatone became famous brand of Hi-Fi speaker.

(Collection No.11A060)

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