放送協会認定受信機
Approved Radio by NHK

放11176号 ローヤル 国民型2号A受信機 原崎無線工業(株) 1947.7.17認定

Approved No.11176 Royal Type Kokumin-gata No.2-A Harasaki Radio MFG. Co., Ltd.  Approved at 17/07/1947

   

 

TUBES: 6C6-6C6-6ZP1-12F, TRF, Magnetic Speaker (Paper Framed)

戦前からスーパーラジオで有名だった高級機メーカ、原崎無線の国民型受信機。ダイヤルは放送局型123号受信機のものを手直ししたと思われる。ごく平凡な国民型2号で、高級機メーカの片鱗はうかがえない。認定日の前の生産のため、認定標章は付けられていない。この機種の認定の資料では高周波増幅管が規格通りの6D6となっているが、実機に貼られた配置図では6C6となっている。ただでさえ真空管が不足している状況で、構造が複雑なバリミュー管である6D6は入手が困難であった。このため代わりに6C6を使用することが認められていた。戦後の苦しい事情を示す証拠といえる。その6C6さえも入手困難であったのか、本機には放出された特殊な軍用真空管RC-4にベースを付けて6C6の代用品としたものが使われている。このようなものは当時放出の特殊な真空管を使いやすくするために加工して市販されていた。

本機には1956(昭和31)年の静岡市の電気店による修理保証票が貼られている。電源のケミコンとマグネチックスピーカのコイル、パイロットランプを交換して修理代が690円である。現在の電気製品の修理代が7千円程度かかることを考えると、それほど現代と変わらない相場といえるのではないだろうか。修理には同一箇所6ヶ月の保証が付けられている。このラジオは静岡市の医院で使われていたようである。

(Collection No.11A156)

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